ユニチカの25年3月期第2四半期業績は、売上高が615億5000万円で前年同期比6・1%増、営業利益は22億3300万円(前年同期は17億9200万円の損失)、経常利益は11億5100万円(前年同期は8800万円の利益)、四半期純損失は98億4200万円(前年同期は4億900万円の損失)となった。
セグメント別に見ると、高分子事業の売上高は281億100万円で同8%増、営業利益は27億1200万円(前年同期は9400万円の利益)となった。フィルム事業では、包装分野では、ナイロンフィルム、ポリエステルフィルムともに販売量が回復した。また、ハイバリアナイロンフィルム「エンブレムHG」の販売は引き続き好調。工業分野では、半導体市況の回復に伴い、シリコーンフリー離型フィルム「ユニピール」などの販売が回復した。
樹脂事業では、エンジニアリングプラスチックは自動車部品用途、電気電子部品用途等の販売が緩やかに回復した。機能樹脂は、変性ポリオレフィン樹脂エマルジョン「アローベース」が、水系接着剤用途で販売を伸ばした。各製品で価格改定を実施し、収益性が改善した。この結果、事業全体で増収増益となった。
機能資材事業の売上高は183億6200万円で同11・3%増、営業利益は1億5700万円(前年同期は14億1600万円の損失)となった。電子材料分野を中心に、幅広い用途分野で販売が回復した。販売量回復に伴い、生産量が増加し、製造コストが低減した。コストダウン及び各製品の価格改定の効果で収益性が回復した結果、増収増益となり黒字転換した。
活性炭繊維事業では、主力の浄水用途は、住宅着工件数減少などの影響を受け、販売が減少した。めっき液フィルター用途は、電子部品の需要回復に伴い販売が回復した。
ガラス繊維事業では、産業資材分野は、テント・シート等の建築資材用途を中心に販売は堅調だった。
2025年3月期の連結業績予想は、直近に公表されている予想を修正した。売上高1200億円(前回発表据え置き)、営業利益30億円(同据え置き)、経常利益は14億円(同据え置き)、純損失10億3000万円(同4億円)を見込んでいる。売上高、営業利益、経常利益は前回予想を据え置いたものの、当期純利益は中間期に計上した固定資産の減損損失の影響があり、前回発表予想を下回る見通し。
2024年11月13日