三井化学らが共同事業体を設立 エチレン製造設備のグリーン化で

2024年11月11日

ゴムタイムス社

 旭化成、三井化学、三菱ケミカルは、本年5月8日に発表した「西日本におけるエチレン製造設備のカーボンニュートラル実現に向けた3社連携の検討開始について」に基づき、石油資源に代わるバイオマスの原料化、低炭素燃料への転換など、エチレン製造設備のグリーン化に資する具体的な方策、ならびに将来の最適生産体制のあり方について議論を重ねてきた。

 これまでの議論の初期的評価を踏まえ、地区を跨ぐ連携においても意義があることを確認できたため、今般、3社は共同事業体の設立を前提に、西日本におけるエチレン製造設備のグリーン化ならびに将来の能力削減も含めた生産体制最適化をさらに深く検討していくことで合意したことを11月8日に発表した。
 今後、本取り組みに必要なコストやGHG削減効果なども含む利益は3社で公平かつ合理的に負担・享受するという考え方を基本として、エチレン製造設備のグリーン化に向けて各社の保有するGX技術を提供・実装する可能性を追求していく。

 また、基礎化学品の共同調達およびインフラ整備なども視野に入れ、最適な生産体制の構築を目指して議論を進めていく。なお、共同事業体の設立については、適切な時期に準備に入るとしている。

 今回の合意は、西日本に拠点を有する3社の地区を超えた連携を強化し、石油化学製品のグリーン化をより迅速かつ効率的に実現することを目指すもの。
 本検討は関係各所の確認を取りながら進め、本取り組みを通じて、3社は日本の化学産業のカーボンニュートラルおよびサーキュラーエコノミーの実現に幅広く貢献していくとしている。

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