藤倉コンポジットの25年3月期第2四半期決算は、売上高が201億8100万円で前年同期比4・2%増、営業利益は23億6900万円で同6・7%増、経常利益は26億4400万円で同7・6%増、四半期純利益は22億4100万円で同0・1%減となった。
産業用資材の売上高は117億1800万円で同9・0%減、営業利益は1500万円で同86・7%減となった。工業用品部門は、国内・海外共に自動車関連部品の受注回復が進み、また住宅設備関連も市場の緩やかな回復となり増収となったが、国内の製造コスト等の上昇に対し価格転嫁が追いつかず営業損失となった。制御機器部門は、半導体市場は一部ユーザーでの流通在庫調整の影響を受けたが、活発な生成AI向け設備投資により、国内・海外向け共に堅調に推移した。医療市場は在庫調整及び製品立上げ遅れが続き減収となり、全体では増収減益となった。
引布加工品の売上高は14億6900万円で同41・0%減、営業損失は6300万円(前年同期は6700万円の利益)となった。引布部門は、自動車関連や電気・電子分野向け製品が堅調に推移したが、製造コスト等の増加により増収減益となった。加工品部門は、防衛関連製品の受注は増加したが、舶用品の受注低迷により売上は減少し、営業損失となった。印刷材料部門は、2024年3月期をもって事業撤退した。
スポーツ用品の売上高は68億2100万円で同14・7%増、営業利益は27億5200万円で同18・3%増となった。ゴルフ用カーボンシャフト部門は、米国および国内男子プロで使用率No.1の『VENTUS』、国内女子プロで圧倒的な使用率No.1を誇る『SPEEDER NX』等の主力モデルがグローバルで好調を継続し、増収増益となった。また新商品の『24 VENTUS BLUE』『SPEEDER NX VIOLET』がプロツアーや市場での高い評価を得ており、売上を大きく牽引している。アウトドア用品部門は、アウトドア・キャンプ用品市場において今春から続く流通在庫過多の影響で主力のシューズ販売が伸び悩み、さらに円安による仕入価格高騰の影響を受け、減収減益となった。
25年3月期通期業績は直近公表の業績予想に修正があり、売上高は400億円で前期比2・0%増、営業利益は46億円で同17・9%増、経常利益は47億円で同9・3%増、当期純利益は38億円で同18・8%増を見込んでいる。