三洋貿易は11月11日、2024年11月に岐阜県瑞浪市の展示場「Sanyo Solution Gallery」(瑞浪展示場)をリニューアルしたことを発表した。2024年2月のリニューアルから4台追加となる20台分、約11万点の分解部品を展示している。
瑞浪展示場は自動車向けベンチマーキングソリューションプロバイダーであるCaresoft(ケアソフト)の技術を体験できる施設として2022年3月にオープンした。ケアソフトは最新車両を細部まで分解・解析したデータ提供を行っており、瑞浪展示場ではその解析データの提供のみならず、EV車両や分解部品を展示し、データと現物双方から同社製品の改善・技術革新に役立てられる研究材料を提供している。各メーカーがベンチマーク用途で完成車やコンポーネントを購入し、構造や部品を確認することは多額のコスト・工数を必要とするが、瑞浪展示場では、同社では入手・分解が困難な、普段見ることのできない海外製EVをはじめとする最新車両の分解部品に実際に触れて、材質や工法を確かめることができる。これまで約500社7000人を超える自動車メーカー・部品メーカー、材料メーカーなどの開発・研究者が来場した。
今回追加した車種は、Volkswagenの最新EV「ID.Buzz」やRivianの電動ピックアップトラック「R1T」、中国理想汽車「L9」、韓国・現代自動車「IONIQ6」の4台。それぞれの車種に搭載されている部品を比較しやすいよう、部品群ごとにカテゴライズされた展示となっている。また、Teslaや中国メーカーのEVなど、最新の海外製電動車を6台用意しており、自動車の分解部品展示場としては国内最大の規模となっている。話題となっている最新EVに試乗し、学校の敷地内を実際に走行し、実際の乗り心地などを体感することができる。
瑞浪展示場では、自動車業界が100年に一度の大変革期を迎えているなか、新たな素材の開発、技術革新につなげるソリューションを提供していくとしている。