北米向け好調で日本は増収増益 ニチリンの1~9月期

2024年11月14日

ゴムタイムス社

 ニチリンの24年12月期第3四半期連結決算は、売上高が534億7100万円で前年同期比4・0%増、営業利益は68億1300万円で同0・2%減、経常利益は72億2600万円で同9・4%減、四半期純利益は42億6200万円で同2・3%減となった。

 地域別では、日本の売上高が264億5200万円、営業利益が27億9600万円となった。国内で能登半島地震や一部メーカーの出荷停止の影響を受けた一方、日本への生産移管を含めた北米向け輸出の増加や円安により増収増益となった。

 北米の売上高が112億7200万円、営業利益は6億1200万円となった。北米市場は、日系メーカーが得意とするHVの需要が好調に推移しており、また昨年7月からハーレーダビッドソン用部品の納入開始もあり増収となったが、輸入関税コストの増加や一過性の品質費用の発生等により減益となった。

 中国の売上高が83億4000万円、営業利益は9億8800万円となった。EV化が着実に進む中、現地メーカーへの販売が増加した一方、日系メーカーの販売低迷により、減収減益となった。

 アジアの売上高が184億7500万円、営業利益は26億5100万円となった。半導体等部品の供給不足の緩和に加え、グループ内最適生産による北米への販売増加により増収増益となった。

 欧州は、ウクライナ・中東情勢には懸念があるものの、売上高が51億4300万円、営業利益は3400万円で増収増益となった。

 24年12月期通期の連結業績予想は、直近に公表されている業績予想からの修正は無く、売上高が720億円で同1・9%増、営業利益が90億円で同6・4%減、経常利益が95億円で同9・9%減、当期純利益が53億円で同10・4%減を見込んでいる。

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