カネカの25年3月期第2四半期決算は、売上高は3959億6300万円で前期比7・0%増、営業利益は191億100万円で同51・5%増、経常利益は143億9100万円で同13・0%増、四半期純利益は101億6200万円で同14・2%増となった。
セグメント別では、マテリアルソリューションユニットの売上高は1699億400万円で同8・6%増、営業利益は160億7300万円で同32・6%増となった。1QからMOD・MSの強い成長モメンタムが続き、増収増益となった。塩ビのアジア市況下振れがあるものの、MOD・MSの強いモメンタムが継続し、年間では同ユニットは増益を見込んでいる。
Vinylsは、前年並みの営業利益となった。国内での塩ビの価格改定も寄与し、4Qには回復を見込んでいる。
MODは、前年から回復した競争力を維持し、全拠点で販売が増加した。差別化力のある非塩ビ用途およびMXも着実に販売が拡大し、収益に寄与している。
Green Planetは、世界の大手ブランドホルダーでの大型案件採用に向けた取組みが進展している。家電・自動車向け発泡緩衝材用途での採用が始まるなど、Green Planetへの関心は一層高まっている。量産実証プラントの立ち上げを着実に進めていく。
クオリティーオブライフソリューションユニットの売上高は934億1300万円で同10・2%増、営業利益は95億5200万円で同34・5%増となった。
Foamは、自動車分野や国内の農水産・建築分野での需要減、原料高の影響を受けた。下期は価格改定が進み、年間では前年並みに収益が回復する見通しとなる。
PVは住宅向け高効率太陽電池の販売が着実に増加している。壁・窓が発電するZEB用途での拡販、ペロブスカイトの研究開発を強化し、高付加価値製品のラインアップの拡充を急ぐ。
E&Iはポリイミドフィルム・アクリル樹脂の高水準の販売により、大幅な増益となった。下期もスマートフォンおよび液晶TVの強い需要により、高収益を維持する見込みとなる。
25年3月期通期業績予想は直近に公表されている業績予想からの修正は無く、売上高は7900億円で同3・6%増、営業利益は380億円で同16・6%増、経常利益は340億円で同16・3%増、当期純利益は245億円で同5・5%増を見込んでいる。