SEMIは11月12日、SEMI Silicon Manufacturers Group(SMG)によるシリコンウェーハ業界の分析結果をもとに、2024年第3四半期(歴年)の世界シリコンウェーハ出荷面積が前期比5・9%増の32億1400万平方インチとなり、前年同期の30億100万平方インチから6・8%増となったことを発表した。
同社SMGの会長でありGlobalWafersの副社長兼主席監査人のリー・チャンウェイ(李崇偉)氏は、「第3四半期のシリコンウェーハ市場は、第2四半期から始まった成長傾向を継続しました。在庫水準はサプライチェーン全体で低下していますが、総じて高い水準にあります。AIに使用される先端ウェーハの需要は引き続き堅調です。しかし、電話機器や他の消費者向け商品に使用されるシリコンウェーハの需要は回復の傾向を見せているものの、自動車と産業用シリコンウェーハの需要は引き続き低迷しています。その結果、2025年の傾向は上昇傾向を維持しますが、出荷面積全体は2022年の最高水準に至らないと予測されます。」と述べている。
本リリースで用いている数値は、ウェーハメーカーよりエンドユーザーに出荷されたバージンテストウェーハ、エピタキシャルウェーハを含むポリッシュドウェーハと、ノンポリッシュドウェーハを集計したもの。
シリコンウェーハは半導体の基本材料であり、半導体は、コンピューター、通信機器、家電をはじめとするあらゆるエレクトロニクス関連製品において極めて重要な部品。シリコンウェーハは、高度な技術で作られた薄い円盤状の素材で、最大300mmまでの様々な直径で製造されており、ほとんどの半導体デバイス(チップ)の基板材料として使われている。
SMGは、SEMI Electronic Materials Group(EMG)のサブコミッティであり、多結晶シリコン、単結晶シリコンおよびシリコンウェーハ(カット、研磨、エピタキシャル加工など)の製造に携わっている全ての同社会員企業に対して門戸を開いている。SMGの目的は、シリコン産業と半導体市場についての市場情報・統計データの収集をはじめ、シリコン業界の共通課題について参加メンバーが協力して取り組むことにあるとしている。