レゾナックがサンエー化研に譲渡 表面保護用フィルム事業を

2024年11月20日

ゴムタイムス社

 レゾナックは11月18日、2024年8月7日付で、表面保護用フィルム事業(以下、「本事業」)をサンエー化研に譲渡する契約を締結し、2024年11月15日にクロージングを実行したことを発表した(以下、「本譲渡」)。今後、本事業に係る各契約を順次サンエー化研に承継する。

 表面保護用フィルム事業は、旧日立化成時代の1967年に操業を開始し、半導体リードフレームめっき保護用途をはじめ、顧客のニーズに応じた様々な用途の保護フィルムを開発・選定・提案してきた。一方で、保護フィルム業界は市場の成熟期にあり、近年のマクロ環境や原材料価格、エネルギー価格の高騰などから、同社グループにおいては、本事業の今後の大きな成長や他事業とのシナジーが見込みにくい状況となっていた。

 同社グループは、「統合新会社の長期ビジョン(2021~2030)」で示した通り、世界トップクラスの機能性化学メーカーとして、持続可能な社会への貢献を目指している。その実現に向けて、継続的にポートフォリオの見直しをはかることで、持続的な成長を追求している。
 このビジョンに基づき、最適な経営資源の配分および事業ポートフォリオマネジメントを検討する中で、本事業の在り方について、あらゆる選択肢を慎重に検討し、その結果、国内屈指のプラスチックフィルム加工メーカーであるサンエー化研のもとで事業拡大を図ることが、同社の取引先や、同社の関連製品を日々利用している最終消費者、および各ステークホルダーにとって最適であると判断し、本譲渡を推進することを決定した。表面保護用フィルムの製造販売に実績のあるサンエー化研と一体となって、積極的かつ戦略的に事業を推進していくことにより、さらなる成長と競争力の強化が実現できるものとしている。

 なお、本譲渡による同社業績への影響は軽微と見込んでいる。

 譲渡内容は、表面保護用フィルムの契約、特許権、技術ノウハウ、一部設備(従業員は含まない)が対象となっている。

 譲渡先の会社名はサンエー化研、所在地は東京都中央区日本橋本町1丁目7番4号、資本金は21億7600万円、事業内容は紙、プラスチック、金属箔等を主原料とする軽包装資材、剥離紙、粘着テープ基材、表面保護フィルム等、包装材料関連製品の製造・販売。

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