旭化成は11月25日、本年3月に発表した1ミリ波帯の空洞共振器を用いた小型微小金属検査システムについて、ライセンス販売に向けた協業企業への無償貸与を来年1月より開始すると発表した。
同システムは、食品、医薬、半導体、石油化学、電子材料等のさまざまな製造ラインを流れる対象物(粉体、液体(水を除く)、繊維、フィルム等)に含まれる微小金属の検出が可能であり、高い製品品質の実現に寄与する。同システムは、同年11月27日~29日に開催される「マイクロウェーブ展2024」内の「MWカフェ」にて同システムに関する発表と展示を予定している。
同システムは、誘電率の変化に高い感度をもつ空洞共振器を用いており、市販されている装置と比較して、工業製品の製造において重大な欠陥となり得る非常に小さな体積の微小金属を検出でき、最小で直径50μmの微小金属まで検出可能となる。また、1台で4ch同時計測が可能となり、単位時間当たりの検査量を増やすことや、複数ラインの検査対象物を同時に計測することができる。
同社は、無償貸与を通じて、協業企業がスムーズに同システムによる性能の検証等を開始でき、協業企業の金属検知装置の製品化までを加速することを目指す。
2024年11月26日