ブリヂストンは、プレミアム領域とする乗用車用高インチタイヤの主要生産拠点である国内の3工場、彦根工場(滋賀県)・鳥栖工場(佐賀県)・栃木工場(栃木県)に戦略投資を行い、生産能力を増強する。投資金額は約270億円で、25年初より順次着手し、28年中に完了する予定。 今回の投資により、国内工場の乗用車用高インチタイヤの中でも、需要の伸長が見込まれる20インチ以上のタイヤの生産能力を中心に日産約3000本増強する計画だ。
同社は、乗用車用プレミアムタイヤビジネスにおいて、「断トツ商品」強化を中核にプレミアムフォーカスを加速させている。今回の生産能力増強・強化は、中期事業計画(2024-2026)における戦略投資の一環として、「EV時代の新たなプレミアム」と位置付ける商品設計基盤技術「ENLITEN」に対応するとともに、グローバルでの乗用車用「超」高インチタイヤ生産を増強・強化するためのもの。同社は、日本のモノづくりをグローバルの中核と位置付け、日本のモノづくり力を向上させ、稼ぐ力とグローバルにおける競争力さらに強化していく。
同社の乗用車用プレミアムタイヤビジネス強化においては、顧客の困りごとや使用条件に応じて、タイヤ性能の「究極のカスタマイズ」を追求する「ENLITEN」と、開発・生産をシンプル化し、バリュユーチェーン全体でビジネスコストと環境負荷の低減に挑戦するモノづくり基盤技術「BCMA」の融合を軸に、社会価値・顧客価値の創造を推進している。高インチタイヤの需要伸長が続く市販用では、需要伸長の追い風を最大限掴むとともに、「ENLITEN」を搭載する「断トツ商品」の展開を推進している。新車用では、市販用への回帰需要やEV化を見据えて、プレミアム車種/OE、プレステージOE、プレミアムEVへのアプローチを強化している。