ブリヂストンは11月28日、積水ハウスと、積水ハウスの住宅で使用する給水給湯樹脂配管について、新築施工時に排出される端材を同製品部材に水平リサイクル（クローズドループリサイクル）する共創を開始したと発表した。
両社は、双方のビジョンに共通する持続可能な社会の実現に向けて、給水給湯樹脂配管のリサイクルについて検討を進めている。
積水ハウスでは、独自の資源循環システムである「積水ハウスゼロエミッションシステム」により、新築施工およびアフターメンテナンスと改修時に排出される廃棄物を全国21ヵ箇所ある自社施設「資源循環センター」に回収して全てリサイクルしており、この中に給水給湯樹脂配管の端材も含まれる。
この給水給湯樹脂配管を分解し、部分的にマテリアルリサイクルを行っている資源循環センターもあるが、内管はマテリアルリサイクルの難しい素材であることが多く、主に熱エネルギーとして再資源化していた。
一方、同社は、給水給湯樹脂配管の内管に、マテリアルリサイクルが可能な熱可塑性樹脂であるポリブテンパイプを使用している。従来、製造工程内で出る端材等を再度原材料に戻す取り組みは進めていたものの、施工時に出る端材では、そのメリットを生かし切れていなかった。
今回の共創では、両社の強みを活かして、積水ハウスが回収した同社製ポリブテンパイプを再生材メーカーでリサイクルペレット化して同社に還元し、給水給湯樹脂配管の製造に使用する。これにより積水ハウスの新築施工時に排出される同社製給水給湯樹脂配管端材の70％超がクローズドループリサイクルされるようになった。
なお、他の用途にリサイクルされる端材を含むと全体でほぼ１００％がマテリアルリサイクルされることになる。
両社は引き続きマテリアルリサイクルの取り組みを進め、資源の有効活用やサーキュラーエコノミーへの移行に向けて、共創を加速していく。
給水給湯樹脂配管の構造
資源循環センター作業風景
