BASF、金属代替素材で提案 PA・PPAブレンド品上市

2024年12月03日

ゴムタイムス社

 BASFは、構造部品における高度な金属代替可能なPA66より機械特性が安定して優れたポリアミド(PA)とポリフタルアミド(PPA)のブレンド製品群を上市した。Ultramid T7000は、乾燥した状態および特に湿度の高い環境における剛性と強度でPA66を上回る。ポリフタルアミド(PPA)部分が吸水性の低減と高い寸法安定性に貢献するため、Ultramid T7000はPA66と同様に射出成形が容易で、光沢のある滑らかな表面に仕上がる。他にはない特性を兼ね備えたPA/PPAのブレンドは、自動車のミラーカバー、エアブレーキの部品、バルブなど湿気に触れる構造部品のほか、家具の部材にも最適な金属代替素材となる。
 これらの部材は、Ultramid T7000の優れた機械特性の恩恵を受けるだけではない。同社のシミュレーションツールであるUltrasimを使用して最適化し、NVH(騒音、振動、ハーシュネス)を改善することも可能。これにより部品がしっかりまとまり、腐食がなく、耐久性が向上した、一層堅牢な組み立てが実現する。そして金属の代わりにPA/PPAブレンドを使用することで、組み立て部品全体の重量とコストを大幅に下げることが可能。
 Ultramid T7000は、高負荷の構造部品向けなど、最大60%まで各種のガラス繊維の補強材を加え、世界中で提供を開始した。レーザー感度の高いブラックおよび改良表面のブラックのグレードもある
 同社のPPA(ポリフタルアミド゙)製品群は、Ultramid AdvancedN(PA9T)、Ultramid AdvancedT1000(PA6T/6I)、Ultramid AdvancedT2000(PA6T/66)、Ultramid TKR(PA6T/6)、Ultramid 6000(PA66/6T)、Ultramid T7000(PA/PPA)の6つのポリマーで構成される。PPA製品群は、自動車、電子・電気機器、機械工学、消費財など多くの分野で、軽量かつ高性能な次世代プラスチック部品を実現すると期待され、同社のUltrasimシミュレーションツールや豊富なアプリケーションの開発経験とともに、世界各地で入手可能。射出成形や押出成形用に50以上の配合グレードがあり、難燃剤の有無も選択できる。無着色からマーキング可能な黒までさまざまな色、短繊維ガラス、長繊維ガラス、炭素繊維強化材入りの製品、各種の熱安定剤を加えた製品も用意している。

金属代替素材「Ultramid T7000」

金属代替素材「Ultramid T7000」

 

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