丸加ミキシングがゴム用離型剤を販売 環境に配慮し不良率が低減

2024年12月10日

ゴムタイムス社

 ウレタン発泡注入機及び部品販売、離型剤などを販売する丸加ミキシングシステム㈱(愛知県みよし市、錦見暢之社長)はこのたび、ドイツのACMOS CHEMIE KG社(以下、アクモス社)が開発した次世代ゴム用離型剤の販売を開始する。
 アクモス社は1909年に創業し、欧州でトップクラスのウレタン用離型剤の製造メーカーであり、ドイツの本社をはじめ、フランス、イギリス、アメリカ、ブラジルの4か所に支店を構える。アクモス社は2020年以降、ウレタン用離型剤だけではなく、ゴム製品用離型剤のR&Dにも注力し、製品開発を行っていた。そして2022年に、まったく新しい特性を持つ次世代ゴム用離型剤の開発に成功した。同離型剤は、グローバルですでに販売しており、高い評価を獲得。大手ゴム製造メーカーに採用され、採用実績も増えている状況だ。
 そこで、丸加ミキシングシステムは、アクモス社が開発した次世代ゴム用離型剤の販売を国内で開始した。ちなみに、同社は1997年からアクモス社の日本総代理店として展開している。
 この次世代ゴム用離型剤は、環境に配慮したPFASフリーの離型剤であり、成分は特殊重合レジン(Special Polymerized Resin)系水性離型剤となっている。
 特長は、フッ素系離型剤と比較した場合、離型剤の必要とされる性能面だけではなく、環境面でも優れている点。この点が、環境に配慮したPFASフリー離型剤と言われる。
 また離型性能については、次世代ゴム用離型剤とフッ素系離型と比較した場合、1.5倍~2倍の耐久性とセミパーマネント(繰り返し離型)性能を持つ。この高い離型性能により、成形時の不良率が低減されるのも特長だ。そして金型メンテナンスについても、洗浄サイクルが2倍となることによって、生産効率が飛躍的に向上し、その結果、大幅な生産コストの削減にも繋がるという。
 同社は次世代ゴム用離型剤を「ゴム業界の製造プロセスを劇的に変える製品」と考えており、防振ゴム向け離型剤から販売プロモーションを行っていく。またアクモス社は、日本を含め世界45ヶ所以上の地域で代理店が販売活動をし、世界中同製品・同品質の離型剤をグローバルネットワークによって提供が可能だ。その強みを生かすることで、同社は今後、様々な用途のゴム用離型剤の拡販も狙っていくとしている。

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