東洋紡エムシーが受賞 網状繊維構造体がエコで評価

2024年12月10日

ゴムタイムス社

 東洋紡エムシーは12月9日、水平リサイクル型三次元網状繊維構造体「ブレスエアーメビウス」が、日本環境協会の「エコマークアワード2024」ベストプロダクトを受賞したと発表した。
 12月6日には東京都内で表彰セレモニーが行われ、同協会の新美育文理事長より賞状とトロフィーが授与された。
 「エコマークアワード」は、日本環境協会が2010年度に創設した表彰制度で、環境配慮商品の普及に関する優れた事例を広く公表するとともに、同協会の環境ラベル「エコマーク」商品のより一層の普及拡大を通じて、持続可能な社会の実現に寄与することを目的としている。その中で「ベストプロダクト」は、2023、24年度に認定された「エコマーク」認定商品の中から、特に環境性能や先進性、エコフレンドリーデザインなどに優れた製品・サービスが表彰される。
 同社の「ブレスエアーメビウス」は、市場から回収した使用済みの三次元網状繊維構造体「ブレスエアー」に由来する再生化材料を重量比で25%配合した製品で、2023年10月に「エコマーク」を取得した。再生化材料を使用しながらも、従来品と同等のクッション性を実現し、機能性や快適性は従来の「ブレスエアー」とほとんど変わらないのが特徴。
 このたびの受賞を励みに、同社は水平リサイクル型三次元網状繊維構造体「ブレスエアーメビウス」の国内外へのさらなる拡販、また環境負荷低減に寄与する新製品の開発に努めていく。
 同商品は、三次元網状繊維構造体として知られる寝具・クッション等の詰め物となる。このたび、市場から使用済み製品を回収・リサイクルし、製品に25%配合した「ブレスエアーメビウス」として2023年10月にエコマーク認定を取得した。同一工場内での廃材を有効利用する取り組みは以前より行われていたが、さらに自社の三次元網状繊維構造体を使用する製品を回収し原料として使用する水平リサイクルを実現した点が高く評価された。
 幅広く使用されている既存製品の機能性・快適性をそのままに、リサイクルが難しい繊維での水平リサイクルを成し遂げた技術力の高さと同社の信念が表れた製品となる。シートやマットなど使用用途が広い同製品は多くの商品に展開されるものであり、サーキュラーエコノミーにつながるものとして大いに期待できると高く評価された。

日本環境協会の新美理事長(左)と同社取締役副社長執行役員の藤井氏

日本環境協会の新美理事長(左)と同社取締役副社長執行役員の藤井氏

営業本部の小淵氏(左)、敦賀環境・ファイバー工場開発グループの川野氏

営業本部の小淵氏(左)、敦賀環境・ファイバー工場開発グループの川野氏

賞状とブレスエアーメビウス

賞状とブレスエアーメビウス

ブレスエアーメビウス

ブレスエアーメビウス

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