ニッタは12月6日、北海道の自然資源を活用した新事業の企画・提案・運営を行う新会社「わくっとニッタ」を設立し、今春より同社が保有する森林の恵みを活かした「国産メープルシロップ」の販売を開始することを発表した。
同社は北海道十勝地方におよそ6,700haの広大な森林を保有している。1906年、当時同社の主力製品であった動力伝達用革ベルトの製造工程に必要なタンニンの原材料となる樹(かしわ)の木を求めてこの地に進出して以来、木を伐採した後に植林するという当時としては珍しい取り組みを、100年以上もの間継続してきた。
しかしながら、これまでの北海道での森林関連事業は原木販売や造林用苗木の生産販売等の林業を中心とした範囲に留まり、森林が持つ豊かな自然資源を充分に活かせていなかった。
そのような中、2022年に社内公募で集まった「新事業探索チーム」のメンバーより、SDGsの硯点から森林において採取できる自然資源を活かした製品開発の提案がなされ、その後製品の試作や市場調査を含めた事業化の可能性の検証を行ってきた。
その結果、確かな手応えを得ることができたので、かけがえのない森林資源を育て維持しながら持続可能な未来を実現する事を目的として、北海道の自然資源を有効活用する新事業の企画・提案・運営を行う新会社を設立する事を決定し、その事業の第一歩として、「国産メープルシロップ」の製造・販売を開始することとなった。