三井化学は12月16日、省エネ法・政府ガイドラインに則り、三井化学独自で BI(Business Intelligence)ツールを使用し計算ロジックを構築することで、製品輸送におけるエネルギー使用量および温室効果ガス(GHG)排出量の可視化を実現したと発表した。
これまで同社は、2019年のサーキュラーエコノミーに向けた気候変動対応方針の策定や2020年の2050年カーボンニュートラル宣言の発表を通して、「バリューチェーンによる貢献最大化」を掲げ、製品輸送を担う物流工程において排出されるGHG排出量の削減に向けて取り組みを進めてきた。今回開発したBIツールを使用して環境負荷の高い輸送ルートを見つけ出し、トラックから鉄道輸送等でモーダルシフトに切り替えていくことで、製品輸配送における環境への負荷低減に向けた取組を更に促進していくことが期待される。
今回開発したBIツールの画期的な点は以下の4点。1つ目は、エネルギー使用量とGHG排出量という2種類のデータを同時計算し容易に把握することが可能になり、これにより、顧客からのGHG排出量の問合せ等へのタイムリーな対応を実現する。
2つ目は、可視化されたデータから排出量削減ターゲットの選定が可能になる。
3つ目は、従来の国際輸送時のGHG排出量データの同BIツールへの取込みにより、国内外輸送時のGHG排出量の一括管理が可能になる。
4つ目は、これまで複数の担当者による入力作業が、同BIツールを用いることにより、出荷伝票からエネルギー使用量・GHG排出量を算出する仕組みを実現し、従来に比べ90%の業務工数の削減を達成した。
今後も同社の物流は、DXを活用した業務改革の推進を加速度的に進め、持続可能な社会を実現していく。
2024年12月17日