旭化成ホームズら住宅物流で協業 共同輸送で運転時間削減

2024年12月17日

ゴムタイムス社

 物流会社のセンコーと住宅メーカーの旭化成ホームズ、積水化学工業 住宅カンパニー、積水ハウスは12月16日、12月から住宅物流での協業を開始することを発表した。

 物流業界では、2024年4月に施行された働き方改革関連法においてトラックドライバーの時間外労働の上限規制(約2割減の960時間/年)が適用される「2024年問題」を受け、ドライバーの労働力不足へ対応しながら輸送能力の安定的な確保が求められている。また、環境省による地球温暖化対策計画は、2030年度において二酸化炭素排出量を2013年度比で35%削減の目標としている。

 これらの課題に対応するため、センコーと住宅メーカー3社は「住宅物流4社協議会」を発足させ、物流効率化と脱炭素社会への貢献を目指す。4つの協業施策を実施することにより、2025年までにドライバーの運転時間を約1万7千時間(トラック2160台分)削減し、輸送CO2排出量を約500tーCO2 (スギの木 約35800本分)削減することを目指す。

 協業施策は4点からなり、①物流拠点・車両の共同利用:全国に7エリア29拠点ある各社の輸送拠点を共同利用して効率的な物流体制を構築、②部材メーカーからの購入・輸送を共同で実施:部材の共同購買・共同輸送で、積載効率を上げて輸送力を強化するとともにトラック台数を削減、③車両大型化+各社拠点の中継輸送で配送効率向上:ダブル連結トラックと中継拠点を活用した共同輸送でドライバーの労働時間を削減、④環境にやさしい配送で輸送CO2排出量を削減へ:EV車両、リニューアブルディーゼル車両で軽油の代替燃料導入を検証。

 「住宅物流4社協議会」では今後も協議を重ねて、輸配送・労働・環境に関連する法律を遵守しながら、輸送能力の確保やドライバー労働時間の削減、環境貢献など、物流業界の社会課題解決に取り組んでいくとしている。

センコーのトラック

センコーのトラック

 

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