東洋紡は12月17日、企業情報化協会(IT協会)が主催する「2024年度(第42回)IT賞」において、「IT賞(マネジメント領域)」を初めて受賞したと発表した。
デジタル・トランスフォーメーション(DX)の推進を通じて事業拡大への貢献を目指すデジタル推進部門の組織再編とIT人材育成の取り組みが評価された。
IT賞は、IT協会がわが国の産業界において、ITを活用した経営革新に努め、優れた成果をあげたと認められる企業・団体を表彰する制度となる。既存事業への業績貢献、IT部門の社内地位の向上に関わる取り組みなどが対象となるマネジメント領域を含む、6つのカテゴリーごとにIT協会により受賞企業が決定される。
同社グループは、2030年までにDXを通じてイノベーションを加速させ、事業拡大に貢献できる組織となるためのデジタル推進部門の行動計画を示した「DX推進ロードマップ」を策定し、2022年よりITインフラの整備やDX推進組織の変革に着手するとともに、人材の育成に向けた取り組みを進めてきました。2023年4月にはITシステムの保守・運用を中心に担ってきた情報子会社の東洋紡システムクリエートを本社に吸収合併後、「デジタル戦略総括部」を新たに編成。既存の機能であるITシステムの保守・運用に加え、事業部門と連携して新たなビジネスの創出に取り組むフロント機能と、全社的な視点でDX戦略を策定する企画・管理機能を強化するなど組織体制の刷新を図った。
また、事業を協創できる人材育成に向け、組織の中で求められる専門スキルを明確化し、人事制度と連動させた人材育成計画を作成。従業員のスキルを可視化するタレントマネジメントシステムの導入や社内でのリカレント教育の実施などを通じて、従業員の自発的な成長を促す環境整備を図った。
今回、製造業において重要な組織体制および人材育成を軸に、デジタル技術と企業戦略を結びつけたこれらの包括的な取り組みが評価され、IT賞の初受賞に至った。
「素材+サイエンスで人と地球に求められるソリューションを創造し続けるグループ」を「めざす姿」として掲げる同社は、今後もDXの推進に注力することで、デジタルを活用したビジネスモデルの革新や新事業・技術の創出を実現し、社会課題の解決に貢献できるよう努めていく。
2024年12月18日