住友化学、現地企業に譲渡 中国のPPコンパウンド事業

2024年12月18日

ゴムタイムス社

 住友化学は12月18日、中国で展開するポリプロピレン(PP)コンパウンド事業会社2社の株式の全持分を現地コンパウンド事業会社の仕天材料科技有限公司に譲渡したと発表した。
 中国の2社の事業は、現地コンパウンド事業者がシェアを急拡大している状況にある。今後もさらに厳しい競争環境が見込まれることから、技術力と中国市場での高い成長力に強みを持つ仕天材料科技有限公司をベストオーナーとして経営効率化を進めることが最善と考え譲渡を実施した。
 ポリプロピレンコンパウンドは、ポリプロピレン(PP)に合成ゴム、ガラス繊維、無機フィラーなどを混錬し、機能性や剛性などを向上させた高性能な材料。主に自動車のバンパーや内装材、家電製品などに使用されている。同社は、2000年代から主要顧客である日系自動車メーカーのグローバルな供給体制の構築に合わせ、北米、欧州、アジアで製造・販売拠点を拡充してきた。同社では現在、短期集中業績改善策の一環として、採算性やベストオーナーの視点に基づき、事業の再構築を加速させている。
 譲渡対象会社の概要。珠海住化複合塑料有限公司(広東省珠海市)、2005年設立、PPコンパウンドの製造・販売、資本構成(住友化学55%、他株主45%)、大連住化複合塑料有限公司(遼寧省大連市)、2011年設立、 PPコンパウンド、熱可塑性エラストマーの製造・販売。資本構成(住友化学50%、珠海住化複合塑料有限公司 50%)。譲渡先企業仕天材料科技有限公司、2018年設立、事業内容はPP・ABS等の樹脂製品(コンパウンド製品等)を製造・販売している。

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