三菱ケミカルグループは12月19日、半導体製造工程で使用される合成石英粉「三菱合成石英」について、福岡県北九州市の九州事業所・福岡地区の生産能力を増強することを決定したと発表した。2028年9月の稼働を予定している。
同製品は、超高純度を特長とする合成石英粉であり、半導体用シリコン(インゴット)の製造に使用する「石英るつぼ」や半導体製造装置内の高純度石英パーツの原料として使用している。
特にインゴットの製造工程においては、ウエハ品質を大きく劣化させる不純物の混入を抑制するため、石英るつぼの表面は非常に高い純度が求められている。同製品は、長年培った製造技術によって砂状シリカとして世界最高レベルの純度を実現することにより、同用途において高い競争力を誇る。
半導体市場の継続的な成長に伴う需要に応えるため、このたびの生産能力増強を決定した。
立地は、同社九州事業所・福岡地区(福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1ー1)、稼働時期は、2028年9月(予定)、生産能力は、現状の生産能力プラス35%となる。
同社グループは、半導体製造工程においてさまざまな材料およびサービスをラインナップしており、引き続き高品質かつ安定的な供給を行なうことで半導体業界に貢献していく。
2024年12月20日