横浜ゴムは12月20日、2024年12月にタイ天然ゴム公社スラタニ支局と共同で、タイの天然ゴム農家に対し、天然ゴムの品質および生産性向上に向けたセミナーイベントを開催したことを発表した。
今回のセミナーにはスラタニ地区の50戸の農家が参加。天然ゴムの苗木の選択や植え方に加え、肥料を与えることの目的と効果や天然ゴムへの異物混入防止の重要性などについて理解を深めてもらい、天然ゴム公社の知見を活かした肥料を無償提供した。セミナーに参加した農家の方々には今後年間を通じて、肥料の有無による天然ゴム物性の変化や調査サンプルとして選定した樹木が受ける季節要因の影響の追跡調査に協力してもらう。なお、2020年の初開催から8回目を数える本セミナーイベントは、タイ天然ゴム公社からも継続した取り組みに高い評価を得ている。
同社は2020年1月、「持続可能な天然ゴムの調達方針」に基づき、タイ天然ゴム公社と天然ゴム農家の経営支援およびサプライチェーンの透明性と健全性を確保するためのトレーサビリティの向上に協力していく覚書を締結した。セミナーイベントは本覚書に基づき、農家支援の一環として当社の天然ゴム加工会社のY・T・ラバーが立地するスラタニ地区で開催しているもの。
同社は、持続可能な天然ゴムのためのプラットフォーム(GPSNR)に創設メンバーとして参画するとともに、2021年9月には従来の「持続可能な天然ゴムの調達方針」を改定し、GPSNRの活動との連携を強めている。今回のセミナーイベントは同方針に掲げられた「サプライチェーンに関わる方々への支援」を反映したもので、今後も同方針で定めた活動指標に沿った取り組みを実施し公表していく。また、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に取り組んでおり、その一環として天然ゴムをはじめとしたサステナブルな原料調達に向けた活動を推進している。
同社はサステナビリティ・スローガンとして「未来への思いやり」を掲げ、事業活動を通じた社会課題への取り組みにより、共有価値の創造を図っている。