住友ゴムがHRPPに加盟 持続可能な天然ゴム調達へ

2025年01月08日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業は1月7日、2024年10月8日にタイヤメーカーとして初めて、天然ゴムの持続可能な生産と利用を促進するための国際的な研究プラットフォームであるHRPP(Hevea Research Platform in Partnership)のアソシエートメンバーに加盟したと発表した。これにより、持続可能な天然ゴム調達に向けた取り組みをさらに加速させていく。
 HRPPは、天然ゴムの持続可能な生産と利用を促進するための国際的な研究プラットフォーム。天然ゴムの「気候変動評価」「労働力の利用可能性」「生産技術の向上」「品質向上」などの研究を産官学で進めている。
 同社は2024年10月8日にタイヤメーカーとして、またタイ国外の民間企業として初めてHRPPのアソシエートメンバーに加盟した。2025年よりHRPP傘下のプロジェクトを共同で開始する予定。今回、新たにHRPPとのパートナーシップを開始することにより、天然ゴムの生産性向上を図り、持続可能な天然ゴム調達に向けた取組みをさらに加速させていく。
 同社は「持続可能な天然ゴム方針」に沿ってサプライチェーン上の方々と連携した取り組みを積極的に推進し、天然ゴムの持続可能な調達を目指している。また、2050年にタイヤ、スポーツ、産業品の全ての事業でサステナブル原材料比率100%を目指している。昨年3月には天然ゴムのサプライチェーンの透明性の向上を目的とした「PROJECT TREE」への参加とともに、タイのコンケン大学とゴムノキの収量向上に繋がるメカニズムを解明する共同研究を開始するなど様々な活動を推進している。
 同社は2023年3月に、タイヤ事業における独自のサーキュラーエコノミー構想「トワノワ」を発表した。「トワノワ」はバリューチェーン上の5つのプロセスからなる「サステナブルリング」と各プロセスから収集したビッグデータを連携させる「データリング」で構成しており、二つのリング間でデータを共有・活用することで新たな価値提供を目指す。
 「トワノワ」の「材料開発・調達」プロセスにおいて、今回の共同研究で得られたデータを活用することで、より生産性の高い天然ゴムの調達の実現を目指し、天然ゴムの持続可能性の向上に取り組む。
 「トワノワ」を通じ、同社はESG経営の推進を更に加速させ、2050年のカーボンニュートラルの実現と持続可能な社会の発展に貢献していく。

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