横浜ゴムがOHT工場を閉鎖 子会社のプラハ工場

2025年01月20日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは1月17日、農業用機械向けタイヤなどオフハイウェイタイヤの生産販売子会社であり、主にバイアスタイヤを製造しているYokohama TWS Czech Republic a.s.のプラハ工場を閉鎖することを決定したことを発表した。同工場で生産している製品の生産は、同社グループの他の工場に移管する。

 同社グループの主要な生産販売子会社のひとつであるYokohama TWSは、周期的な需要変動や顧客ニーズの変化といったOHT市場を取り巻く課題に対処するため、効率性とサービスレベルの向上、長期的な競争力の強化に注力している。そのための戦略的な取り組みとして「タイヤの性能品質や持続可能性を意識した積極的な投資」、「顧客サービスレベルを高めるためのデジタル化の強化」、そして「生産性を高めるための生産拠点の最適化」の3つを推進している。

 今回、この取り組みの一環として、2025年6月末までにチェコ共和国・プラハ工場での生産を停止する。主にバイアスタイヤを製造している同工場は、同社グループがグローバルで展開する30以上の生産拠点のひとつで、90年以上前に操業を開始したため、古い生産設備と旧式の生産方式に依存しており、生産性と効率性に大きな課題を有していた。

 今後、工場閉鎖に向けて協力企業や取引先など関係各所と真摯に協議するとともに、工場閉鎖の影響を受ける270名の従業員に必要な支援を行っていく。

 同社グループはOHT市場でのシェア拡大に向けて成長分野への投資を積極的に推進しており、すでに農業用機械向けタイヤでは世界トップ、産業・港湾用車両向けでは2位のシェア(同社推定)を誇る。持続的な収益性と長期に渡る将来性を確保するため、今後もグループ全体で最適な生産体制の構築を進め、その進捗については適宜告知していく。

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