ミシュランは1月17日、京都、大阪の飲食店・レストランから、インスペクターが紹介したい、16軒の「セレクテッドレストラン」を先行公開したと発表した。店舗の詳細は、ミシュランガイド公式ウェブサイト、および公式アプリにNewマークで掲載している。
京都の先行公開レストランは以下の9軒。
中国料理の「ハクビ」は、少量多皿のコースは豪勢な宮廷料理にヒントを得た。海老はチリソースとマヨネーズ和えの食べ比べが面白い。
寿司の「菊乃井 鮨 青」は、「菊乃井」が開いたすし割烹店。先付、造り、椀物という会席に握りを組み込み、料理屋らしい工夫を凝らす。
寿司の「下鴨 いち満」は、見た目に可愛らしい手毬寿司。茶巾で丸めず酢飯がほどけるよう優しく握る。何から味わうか迷うのも楽しさ。
焼き鳥の「鶏匠 催」は、鶏肉は熟成庫で寝かせ、旨みを凝縮させる。その味わいが最も顕著に表れる、抱き身の一串から供す。
日本料理の「料理屋 かねみつ」は、修業先で培ったのは食材への敬意。魚介は炭火で焼き野菜をあしらう。素朴に見せながら料理と想いを届ける。
イタリア料理の「エット」は、アンティパストミストは、季節の葉を飾り八寸を意識した盛り付け。塩や酸味の利いた小皿料理5種をのせる。
イタリア料理の「リストランテ ドーノ」は、畑を耕し、野菜を育て、野山で山菜を摘む。地域の食文化を守り、イタリアで学んだ精神を通わせる。
日本料理の「いそやま」は、鯖きずし、煮蛸、鴨ロースは居酒屋で学んだ品。焼魚に酒盗やこのわたの餡を合わせ、酒との相性を心掛ける。
日本料理の「方寸 長島」は、椀物の吸い地は真昆布から旨みを引く。魚の炭火焼はだしの餡を合わす。だしを要に食材との調和に気を配る。
大阪の先行公開レストランは以下の7軒。
現代風料理の「リヴィ」は、常に進化する思いから定番はない。コースの前半は大阪らしさがテーマ。季節の炊き込みご飯で締める。
メキシコ料理の「ミルパ」は、母国の伝統に敬意を抱きつつ進化を図る。トウモロコシ、カカオ、唐辛子を取り寄せ、薪火で焼くのは伝統。
天ぷらの「天ぷら 朔月」は、職人は自らの考えを持ち、天ぷらそのものに比重を置く。天紙を敷かず、油切れの技術を見せるのも新たな試み。
天ぷらの「天ぷら ふか名」は、天種を薄衣で包み香ばしく揚げる。中でもウニと海苔、和牛フィレ肉の大葉包みは自信作。
日本料理の「旬膳 季らく」は、心掛けるのは共感。好みをうかがい、食べ手の味覚に合わせるのが料理人の本分という師の教えを守る。
中国料理の「ましの軒」は、香港料理をきっかけに中華の奥深さに魅了された。料理の由来を説明する姿から熱意が伝わる。
日本料理の「たけだ」は、徳島の藍染暖簾で出身地を明かす。そば米汁は郷土料理。半田そうめんで作るラーメンも欠かさない。