三井化学は1月21日、同社の100%子会社である台湾三井化学と南亞塑膠工業が同社製のバイオマスアセトンを調達し、台湾でバイオマスビスフェノールA(バイオマスBPA)を製造、プラスチックのバイオマス化を実現する製品の市場展開に向けた取り組みを開始すると発表した。
台湾三井化学は、2024年8月にISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)を取得し、同認証に基づいたマスバランス方式を用いて、台湾市場への原材料供給を2025年1月より開始した。
台湾を代表する材料メーカーである南亞塑膠工業も2024年9月にISCC PLUS認証を取得しており、台湾三井化学からバイオマス原料を調達のうえ、同認証に基づいたマスバランス方式を用いてバイオマスBPAを製造し、それを用いたバイオマス樹脂(エポキシやポリカーボネート)の開発を開始する。
バイオマスアセトン、バイオマスBPAおよびバイオマス樹脂は、従来の石油由来の化学品・樹脂と比べていずれも物性が同等であり、従来品から容易に切り替えることができるため、製品ライフサイクル全体におけるGHG排出量の削減に寄与し、カーボンニュートラルの実現に貢献する。
台湾三井化学は、2025年1月よりマスバランス方式を用いたバイオマスアセトンの提供を開始しており、これを皮切りに両社で同取り組みを通して、プラスチックのバイオマス化に資する製品の拡販を目指し、サプライチェーン全体における環境に配慮した製品の開発・生産を進めていく。
2025年01月22日