旭化成が助成事業に参画 未利用バイオマスを炭に

2025年01月24日

ゴムタイムス社

 旭化成は1月23日、2024年度の「農林水産業みらい基金」の助成対象事業に採択されたスタートアップ企業のHATSUTORIと連携し、宮崎県延岡市の同社工場において生ずるセルロースなどの未利用バイオマスをバイオ炭として再利用することで、宮崎県内でサーキュラーエコノミーを構築する取り組みに協力企業として参画することを発表した。

 本事業は、宮崎県で発生する流木などの未利用バイオマスに加え、工場から排出される未利用バイオマス等を原料としてHATSUTORIらが開発した炭化技術を使用してバイオ炭を製造し、農業・畜産業の資材として有効活用するサーキュラーエコノミーの構築を目指すもの。また、バイオ炭の農地施用は炭素吸収技術(ネガティブエミッション)の一つであり、カーボンニュートラルに向けた温室効果ガス削減に貢献するものと期待されている。

 同社は、宮崎県延岡市にて再生可能なバイオマスを原料として用いる製品(再生セルロース繊維「ベンベルグR」、再生セルロース不織布「ベンリーゼR」、結晶セルロース「セオラスR」など)を製造しており、本助成事業を通じて、これらの製造工程で生じる未利用バイオマスを利用することで、再生可能な資源を有効活用する取り組みを進めていく。同社は今後もパートナー企業との連携を図りながら、カーボンニュートラルやサーキュラーエコノミーなど、サステナブルな世界の実現に向けて積極的に取り組んでいくとしている。

未利用バイオマスの活用イメージ図

未利用バイオマスの活用イメージ図

 

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