古河電気工業は1月28日、再生可能エネルギーの地中送電に最適な電力用ケーブル保護管「SFVP(R)」の体験ラボを、神奈川県平塚市の平塚事業所内に1月17日に開設したと発表した。
政府が2024年12月に公表した次期エネルギー基本計画の原案では、2040年度に再生可能エネルギーの電源構成比率を4~5割程度に引き上げる方針が掲げられ、再生可能エネルギーの導入拡大が急務となっている。
同社は、2023年に通線性と省施工性を両立させた電力用ケーブル保護管SFVP(R)を開発したが、SFVP(R)の導入検討にあたり、特長であるケーブルの通線性の良さを現物で体験したいという顧客からの要望が多いことから、施工体験の機会を提供するラボの開設に至った。
SFVP(R)体験ラボでは、再生可能エネルギー関連事業者や施工会社、電力事業者などを対象に、SFVP(R)の現物(4m/本)を使用した施工体験の機会を提供する。この施工体験を通じて、従来管とSFVP(R)のサンプル部材で曲り具合を比較したり、多条配管もサンプル部材を見ながら検討したりすることが可能となる。
施工体験の内容は、現場を模擬した3D配管デモンストレーションでは、施工現場を再現した配管シミュレーションによってスペーサ部材による管同士の離隔管理や段崩し3次元配管などを視覚的に確認できる。
許容曲げ半径(5mR、10mR)の施工体験では、おおむね顧客が希望する線形に沿ってSFVP(R)を曲げられるほか、施工現場での曲げにくさや直線に戻ろうとする反発力を体感できる。
特別高圧ケーブルの引き込み張力デモンストレーションでは、特別高圧ケーブルを用いた引き込み体験により、通線性の良さと施工負荷の軽減効果を実感できる。
従来管との比較では、従来の各種電力用ケーブル保護管とSFVP(R)の重量や質感を手に取って比較し、その性能差を確認できる。
同社は今後も電線ケーブル用可とう管路材のトップメーカとして埋設管・露出管の技術開発に取り組み、真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献するという基本理念のもと、信頼性の高い製品を提案していく。