帝人フロンティアは1月30日、LCAにおける取り組みが評価され、令和6年度第21回LCA日本フォーラム表彰で「奨励賞」を受賞したことを発表した。
LCA日本フォーラムは、LCAに関わる産業界や学界、国公立研究機関によって構成されるプラットフォームで、LCAや環境効率に関する調査・研究活動、啓発・普及活動などを行っている。その活動の一環として、製品のライフサイクルから環境負荷削減に取り組む企業や組織、研究者などの活動を評価し、特に優れた取組みを「LCA日本フォーラム表彰」として表彰している。
同社は、環境戦略「THINK ECO」を掲げ、2030年までに目指す数値目標を設定して環境課題解決に取り組んでいる。目標達成には取扱製品の環境負荷の定量的な把握が不可欠と考えており、LCAを重要な指標と位置付け、2022年には主力製品であるポリエステル繊維に関して、製造時のGHG(温室効果ガス)排出量についてのLCA評価手法を確立した。さらに2023年にはLCAの国際標準規格(ISO)に準拠した評価方法としての第三者認証を取得し、その後、評価対象を水資源消費量にも拡大している。
また、全ての商品やサービスに対して信頼性の高いLCAを実施することで、顧客からのGHG排出量開示要請に対応するとともに、生産工程における環境負荷を可視化し、原材料や電力などを見直すことで、さらなる環境負荷低減を実現する商品開発を目指している。このたび、このような取組みが評価されたことにより、受賞に至った。
同社は、今後も環境に配慮した工場運営に取り組むとともに、衣料から産業資材までの幅広い用途で、環境配慮型の素材や製品を展開し、持続可能な社会の実現に向けた事業戦略をさらに強化していくとしている。