旭化成が倉敷市で竣工式 バイオガス精製システム実証へ

2025年02月06日

ゴムタイムス社

 旭化成は2月4日、岡山県倉敷市にて同社のゼオライト系CO2分離回収技術を使用したバイオガス精製システムの性能評価、実証に向けて本システムを倉敷市児島下水処理場に新たに設置し、竣工式を執り行ったことを発表した。

 なお、同社の製造統括本部の水島製造所と倉敷市は、2022年9月15日に、カーボンニュートラル社会の実現に向けた包括連携協定を締結している。このたびの脱炭素化に資する実証実験の推進は、両者の連携項目の一つにあたる。

 バイオガス精製システムは、CO2を選択的に吸着する吸着剤であるゼオライトを用い、同社が開発したPVSAプロセスを適用することで、バイオガスからCO2を除去して、高純度のメタンガス(バイオメタン)を高回収率で精製するもの。

 バイオガスは下水汚泥や生ごみなどから発生する、メタンを約60%、CO2を約40%含んだガスであり、バイオメタンは欧米において天然ガスの代替として、またカーボンニュートラルな燃料として注目されており、急速に需要が拡大している。

 倉敷市では、児島下水処理場にて下水汚泥から発生したバイオガスを用いて発電している。このバイオガスの一部を本システムに取り入れ、バイオメタンに精製する。
 分離回収したCO2をCCU(Carbon dioxide Capture and Utilization Utilization:二酸化炭素回収・有効利用)やCCS(Carbon dioxide Capture and Storage Storage:二酸化炭素回収・貯留)に回すことができればカーボンネガティブを実現する可能性がある。
 なお、本実証では、バイオガスを無駄にしないため、分離したメタンは返送し、発電燃料として使用する。

 同社は、本実証後、バイオガス精製を手掛ける国や地域での実証を経て、2027年頃の上市を計画している。また、バイオガス精製に限らず、他のガスでのCO2分離回収への展開も図るなど、今後も同社が開発したプロセスによるバイオガス精製システムの実用化を通じて、「クリーンな環境エネルギー社会」の実現を目指し、世界の人びとの「いのち」と「くらし」に貢献していくとしている。

設置された実証設備

設置された実証設備

 

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