ブリヂストンらが実証実験開始 鉱山事業者向けサービス

2025年02月07日

ゴムタイムス社

 コマツとブリヂストンは2月5日、鉱山事業者への新たなソリューションサービスを提供する共創プロジェクトの実証実験を開始したと発表した。
 コマツの鉱山向け大型機械の管理システム「Komtrax Plus」から得られる車両データと、ブリヂストンの鉱山車両向け次世代タイヤモニタリングシステム「Bridgestone iTrack」から得られるタイヤデータをリアルタイムで共有し、解析、タイヤの適切な使い方を提案することで、鉱山向けダンプトラックの燃費改善やタイヤをより安全に、長く、上手く、効率的に使い切ってもらうことを目指す。両社は今後この実証実験の結果をもとに、各社単独では成し得なかったサービスの提供を開始する予定となる。
 今回の共創では、車両とタイヤのデータを共有・解析し、両社の経験や知見を融合したソリューションを提供することで、過酷な鉱山現場の困りごとを解決することを目指す。
 鉱山オペレーションでは、外的要因によるタイヤの故障や車両の停止が発生し、ダウンタイムが課題となっている。また、タイヤを使い切る前に交換が必要になることも課題となる。これらに対して、タイヤと車両のデータを組み合わせた精緻な解析を可能とすることにより、故障原因を早期に特定する。そして、原因に合わせた適切な応急処置や再発防止策を実施することで、ダウンタイムの短縮を目指す。
 さらに、燃費に影響を与える要因として、鉱山現場の特徴(傾斜度、路面状況)、車両の使用状況(走行ルート、走行速度、積載量)、タイヤの仕様(パターンや材料等)や使用方法があり、これらのデータを分析し、燃料費の削減にも貢献していく。
 両社は、共通のユーザーである鉱山事業者の安全性や生産性を向上させ、総所有コストの改善に貢献していく。また、燃料消費量の削減によるCO2排出量の減少や、タイヤを一本一本使い切ることで、必要なタイヤ本数を削減し、資源生産性の向上にも寄与する。これらを通じて、新たな価値創造を目指し、共創を加速させていく。

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