高機能プラ事業は増収増益 住友ベークライト 4~12月期

2025年02月10日

ゴムタイムス社

 住友ベークライトの25年3月期第3四半期決算の売上収益は2310億9100万円で前年同期比7・3%増、事業利益は239億1200万円で同15・8%増、営業利益は182億3400万円で同11・2%減、四半期利益は128億5500万円で同28・7%減となった。
 セグメント別では、半導体関連材料の売上収益695億1200万円で同11・5%増、事業利益は140億1700万円で同11・1%増。半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、電動車、太陽光パネル用途など中国での旺盛な半導体需要が継続し、加えてAI関連用途の需要が拡大したことにより、売上収益が増加した。感光性ウェハーコート用液状樹脂は、メモリ向けの需要が回復基調に入ったことに加え、パワー半導体などの非メモリ用途への新規採用が進み、売上収益が増加した。半導体用ダイボンディングペーストは、台湾・東南アジアなどの情報通信機器、車載半導体向けの販売が低調だった一方、中国での新規拡販が進み、売上収益が増加した。
 高機能プラスチックの売上収益は793億7500万円で同6・2%増、事業利益は35億4400万円で同11・8%増となった。工業用フェノール樹脂は、欧州での摩擦材の販売が好調に推移したことに加え、国内での半導体用途の販売が伸長した。フェノール樹脂成形材料は、北米での自動車用途の需要が低調に推移したものの、中国・アジア地区での成形品や電機部品用途の販売が堅調に推移したことで、売上収益は増加した。銅張積層板は、車載・エアコン用途の需要低迷により売上収益が減少した。
 クオリティオブライフ関連製品の売上収益は816億7000万円で同4・9%増、事業利益は94億6500万円で同23・6%増。医療機器製品は、マイクロ能動カテーテルや血液関連製品の販売が増加したことで、売上収益が増加した。ビニル樹脂シートおよび複合シートは、食品包装用途の需要が一段落ついたものの、医薬品包装用途はジェネリック医薬品の在庫拡充を背景とした好調が持続し、産業用途は中国での半導体需要の増加とASEAN地域向けの販売が伸長したことで、売上収益が増加した。
 25年3月期通期業績予想は前回発表値から修正した。売上収益3090億円(前回発表3090億円、据え置き)、事業利益305億円(同300億円、増減率1・7%増)、当期利益は175億円(同240億円、同27・1%減)を見込んでいる。

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