三洋貿易が鮮度保つシール発売 果物・野菜の鮮度を最大2倍に

2025年02月10日

ゴムタイムス社

 三洋貿易は2月7日、2025年1月に米国のスタートアップ企業であるライプラブスと販売代理店契約を締結し、シールを貼るだけで果物・野菜の鮮度保持期間を最大2倍まで保つことができるシールタイプの「スティックスフレッシュ」の販売を開始したことを発表した。

 かねてより世界では多くの食料が無駄になっていると言われており、その損失額は2・6兆ドルにのぼり、農家からの出荷時、卸売や小売、消費者の購入後と、サプライチェーン全体でロスが発生している。

 Ryp Labsは植物のもつ有害な環境条件から自らの身を守るため生成する揮発性化合物を分析し、空気中でカビの病原体と戦ったり、農産物の免疫システムを刺激する成分を突き止め、天然由来成分100%の製品開発に成功した。その製品を塗布したシールがStixFresh。果物・野菜を貯蔵する巨大な冷蔵庫などの設備投資やコーティング剤を塗布する必要がなく、果物・野菜やパッケージに貼付あるいは段ボールに同封することで、鮮度保持期間を最大2倍まで延長することができ、農家や卸売業、小売業などあらゆる場面で利用できる。今後は、日本のみならず東南アジアでの販売も視野に入れている。

 2015年に国連サミットでSDGs目標12「つくる責任 つかう責任」が採択され、2030年までにフードロスを50%削減することがターゲットとされている。同社ではRyp Labsの提供するStixFreshなどの製品を通じて、果物の鮮度保持によるフードロス削減に大きく貢献できると確信しており、今後も持続可能な社会の実現に向けて社会の課題を解決していくとしている。

各サンプル、同環境同日数経過。上半はStixFreshを貼付したイチゴ、下半は貼付しなかった通常品

上半はStixFresh貼付のイチゴ、下半は不貼付の通常品

スティックスフレッシュ

スティックスフレッシュ

 

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