積水化学工業は2月7日、2024年度、国際的な非営利団体であるCDPより、「気候変動」および「水セキュリティ」分野で2年連続最高評価のAリストに、また、「フォレスト」分野で初めてAマイナスリストの企業に選定されたことを発表した。
CDP質問書はTCFDに完全に整合しており、CDPは世界最大の環境データベースを有している。CDPのスコアは、持続可能でレジリエントなネットゼロ経済に向けた投資や購買の意思決定に広く活用されている。
2024年度のCDPについては、全世界で24800社を超える企業が回答し、日本企業はプライム市場上場企業(2024年4月1日時点)の70%以上を含む、2100社以上が回答した。
同社は、長期ビジョン「Vision 2030」において「Innovation for the Earth」をビジョンステートメントとして掲げ、イノベーションにより「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFEの基盤を支え、『未来につづく安心』を創造していく」ことを宣言している。
気候変動課題に対する取り組みとして、脱炭素社会の実現を目指している。2050年までに自社の事業活動にともなうGHG排出量をゼロにする長期目標を掲げ、バックキャストした2030年には1・5℃目標に整合した2019年度比50%削減を目指す。
水リスク課題に対する取り組みとしては、健全な水に満ちた社会の実現のために、以下の2つの目指す姿を設定している。
1つ目は、「積水化学グループの水リスク最小化」で、持続的な操業のために、同社グループが受ける水リスクの最小化、および生物多様性の保全のために同社グループが与える水リスクの最小化を行う。
2つ目は、「地域の水課題解決への貢献」で、自然資本に対してプラスにリターンすることを目指し、サステナビリティ貢献製品や流域関係者との協業を通じて地域の水課題解決に貢献する。
同社は、これからも、持続可能な社会の実現と同社グループの成長の両立を目指し、さらなる社会課題解決に貢献し、ステークホルダーに信頼され続ける企業であるための取り組みを進めていくとしている。