住友化学は2月10日、ベルギーに拠点を置く 化学大手のSyensqo(サイエンスコ社)の液晶ポリマー(LCP)樹脂事業を買収した。
住友化学は今回の買収により、サイエンスコ社の製品・技術を取り込むことにより、新たな市場ニーズに細やかに対応できる体制を強化。ICT用途やモビリティ用途を中心にLCP事業のさらなる拡大を目指すとしている。
同社では、今後も成長が見込まれるLCP事業を重点事業の一つと位置付けている。他社とのさまざまな協業も選択肢として事業拡大を図り、2030年代前半に現在の2倍の売上収益を目指すとしている。
サイエンスコ社が手掛けるLCPは、特に高耐熱性に特長を有しており、住友化学はサイエンスコ社のラインアップ、技術を取り込むことで、多様な顧客ニーズにきめ細かく対応することが可能となる。
また、サイエンスコ社が有するLCP開発パイプラインおよび蓄積した生産技術を活用することで、ICTやモビリティのみならず幅広い産業分野の製品ラインアップの拡充につなげていく。
LCPは、スーパーエンジニアリングプラスチックスの一種で、耐熱性や流動性、寸法精度に優れるなどの特長を有し、PCやスマートフォンなどに使用される電子部品をはじめ、幅広い製品に用いられている。
住友化学の液晶ポリマー(LCP)「スミカスーパーLCP」は、同社が国内
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