消防防災事業は減収営業損失 櫻護謨の4~12月期

2025年02月12日

ゴムタイムス社

 櫻護謨の25年3月期第3四半期連結決算は、売上高が63億5300万円で前年同期比2・6%減、営業損失が1億4900万円(前年同期は3億5200万円の利益)、経常損失が1億5600万円(同3億3000万円の利益)、四半期純損失が1億2500万円(同2億1300万円の利益)となった。

 セグメントのうち、消防・防災事業の売上高は28億2300万円で同13・6%減、セグメント損失は2億4900万円(同セグメント利益3800万円)となった。販売数量が伸びており売価の見直しも進捗したことから、売上高は増加しているが、大口径ホースは、発電所向け更新案件の受注が前年同期に比べ少ないことから売上高は減少していいる。資機材では、前年同期にあった前期持ち越し案件と安全対策資機材などの大口案件の販売が剥落したことから、大幅な売上高の減少となっている。なお、消防・防災事業では、顧客予算との関係から売上高は下期に集中する傾向にあり、利益面では、第3四半期では固定費を吸収できず損失計上となっている。

 航空・宇宙、工業用品事業の売上高は31億5300万円で同9・4%増、セグメント利益は3億1400万円で同28・1%減となった。航空・宇宙部門は、一定水準の受注残を抱え生産を進めており、前年同期に比べロケット用部品の販売が増加しているほか、第3四半期では官需大型機用部品の販売も増加した。工業用品部門では、原油貯蔵施設向けタンクシール及び水門用止水ゴムの販売が増加している。利益面では、原材料価格高騰の影響を受け原価率が上昇しており、とくに航空・宇宙部門では受注から納期まで長期となる案件が多く、受注契約後の原材料価格上昇分を売価へ反映させることが難しいことから減益となっている。

 通期業績予想は直近から修正はなく、売上高が122億円で前期比8・6%減、営業利益が6億5000万円で同42・8%減、経常利益が6億3000万円で同43・0%減、当期純利益が4億円で同45・5%減を見込んでいる。

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