クリヤマHD ミトヨを孫会社化 事業拡大と市場競争力強化へ

2025年02月25日

ゴムタイムス社

 クリヤマホールディングスは2月14日、同日開催の取締役会で同社連結子会社のクリヤマジャパンがミトヨ(東京都中央区、竹島徹社長)の発行済株式の100%を取得し、孫会社化することを決議したと発表した。同社グループの産業資材事業及びスポーツ・建設資材事業の中長期的な事業拡大と市場競争力強化を目的に、同社グループの中核事業会社であるクリヤマジャパンを通じ、ミトヨを100%孫会社化することにした。
 同社は産業資材事業で、幅広いゴム・樹脂製品に加え、尿素SCR 関連商材を日系の建機・農機・商用車メーカーへ供給し、確固たる信頼関係を構築。特に、排ガス規制に対応する尿素SCR関連商材は、2015年、世界で初めて開発・商品化された熱伝導式の尿素水品質センサーの製造会社を買収する等、独自の強みを確立するとともに、メーカー機能を強化する戦略を推進している。
 また、スポーツ・建設資材事業では、人々の安全、快適、パフォーマンス向上に貢献するマルチな床材メーカーとして、国際標準規格のスポーツ床材、鉄道・商業施設等に使用される自社ブランドの製品を幅広く展開し、施工までの一貫したサービスを提供できることを強みとしている。
 ミトヨは「自動車部品事業」「ホース・パイプ事業」を主要な事業として展開。これらの事業では、主に自動車部品・商用車メーカーに高品質な工業用ゴム製品や樹脂製品を供給しており、尿素SCR関連商材の領域ではクリヤマジャパンにも樹脂製タンクを納入している。さらに、タイや中国に現地法人を有し、アジアを中心にグローバルに展開している。また、屋上遮熱シート、ルーフファン、クールミスト等、工場の「環境」、「省エネ」、「快適」に貢献する事業に注力している。
 
 今回の100%孫会社化で①メーカー機能の強化と事業ポートフォリオの最適化、②尿素SCR関連商材における一気通貫での製造・販売、③新規ホース製品等の開発・製造、④スポーツ・建設資材事業での総合提案力の向上、⑤人財交流の促進と付加価値の創造、⑥エリアの相互補完といったシナジー効果が期待できる。このうち、③の新規ホース製品等の開発製造では建機・農機メーカーとの取引を強みとする当社グループと自動車部品・商用車メーカーとの取引を強みとするミトヨのノウハウを結集することで、各種ゴム・樹脂製品、ホース等で新規製品の開発・製造を加速する。

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