三井化学は2月19日、グループ会社であるSDC Technologiesと、COBURN Technologiesが、2025年1月23日に小・中規模レンズ加工ラボ(技工所)に向けた卓上型レンズコーティング加工システムの販売を開始したことを発表した。
本システムは、COBURNのコーティング機器に関するノウハウとSDCのUV硬化型コーティングの専門知識を組み合わせた、両社によるコラボレーションの第2弾となる。COBURNのレンズコーティング加工システムのラインでは最もコンパクトな卓上型の機器となっており、本システムの導入により小・中規模レンズ加工ラボにおいても省スペースで効率的に高品質なレンズのハードコーティングが可能となり、レンズの傷つきやすさを防止し高機能化に貢献する。
本システムは、2025年2月20~22日に米国・フロリダ州で開催される国際的なビジョンケア展示会「Vision Expo East 2025」で展示される。
同社は、メガネレンズ材料のリーディングカンパニーとして、「視界品質QOV(Quality of View)」をコンセプトに高屈折率レンズ材料MRシリーズをはじめとした様々な屈折率や特性をもつ材料を世界中のレンズメーカーに提供している。
メガネレンズに欠かせないコーティング材料・レンズ加工機器の分野では、2008年にSDCを買収して以降、2010年には防曇コート材に強みをもつFSI Coating Technologies、2014年にはUV硬化型ハードコート材のLTI Coating Technologies(2017年にSDCが吸収合併)、2020年には、超撥水・反射防止コート材を持つCOTEC、2022年にはメガネレンズ加工機器の開発・製造・販売を行うCOBURNをグループに加え、メガネレンズの長寿命化や高機能化に貢献する製品のラインナップを拡充している。
2024年には新たにJames Robinson Speciality Ingredientsの調光色素技術を獲得し、高性能調光レンズ材料および調光コーティングシステムの開発力も強化した。これまでに培ったコーティング材料の技術・知見を活かし、コーティング材料・レンズ加工機器事業の拡大を加速するとともに、自動車、建築、光学機器、医療分野等へ高付加価値でサステナブルな製品をグローバルに提供していくとしている。