輸出好調で3社増収 ベルト3社の4~12月期

2025年02月25日

ゴムタイムス社

 ベルト3社の25年3月期第3四半期決算が出揃った。自動車生産減の影響を受けたが、為替に加えて輸出向けが好調に推移し3社とも増収となった。一般産業用ベルト用は射出成型機向けの販売が停滞し、売上は伸び悩んでいる。
 ◆バンドー化学
 売上収益は872億7500万円で同8・1%増、コア営業利益は57億7900万円で同1・9%減、四半期利益は42億4200万円で同15・0%減となった。
 自動車部品事業の売上収益は439億6200万円で同10・9%増、セグメント利益は34億4600万円で同15・9%増となった。国内では、自動車生産台数減少の影響を受けたが、輸出向け製品の販売が好調に推移し、販売が増加した。
 海外は、米国において補修市場向け製品の販売が増加した。中国・アジアにおいては二輪車メーカーの生産が回復し、スクーター用変速ベルトなどの販売が増加した。
 産業資材事業の売上収益は286億5500万円で同5・1%増、セグメント利益は19億5100万円で同27・9%減となった。一般産業用伝動ベルトの国内は、産業機械用伝動ベルトの販売が前年並みだった。海外は、欧米において産業機械用伝動ベルトの販売が増加し、中国・アジアも農業機械用伝動ベルトの販売が増加した。
 運搬ベルトは、国内で樹脂コンベヤベルトの販売が増加したが、コンベヤベルトの販売が減少した。
 ◆ニッタ
 売上高が668億4900万円で前年同期比0・3%増、営業利益は41億2000万円で同7・5%増、経常利益は110億8900万円で同19・5%増、純利益は94億1600万円で同23・4%増となった。
 ベルト・ゴム製品の売上高は220億6500万円で同1・4%減、営業利益は26億1000万円で同3・3%減となった。国内では、電子部品向けの感温性粘着テープの需要が堅調だったが、前年同期に特需があったRFID製品の需要が低調に推移した。
 海外では、北米で物流業界向けのベルト製品の需要が、また、アジア地域で電子部品向け等のベルト製品の需要が堅調だった。
 ◆三ツ星ベルト
 売上高が678億6800万円で前年同期比7・7%増、営業利益は65億2300万円で同4・8%増、経常利益は72億3700万円で同4・1%減、四半期純利益は82億8700万円で同61・5%増だった。
 国内ベルトの売上高は213億9900万円で同2・3%増、セグメント利益は64億100万円で同2・8%増。自動車部品分野では、新車向けで一部カーメーカーの認証不正問題に伴う生産調整があり販売が低調だったが、補修市場向けでトラック用の交換需要が旺盛で、自動車部品分野全体として売上高が増加した。産業機械分野では、伝動ベルトは販売が前年並みに推移し、搬送ベルトはゴムコンベヤベルトの販売が好調だった。
 海外ベルトの売上高は362億7900万円で同9・4%増、セグメント利益は23億1500万円で同25・9%増となった。自動車部品分野では、米国で多用途四輪車の生産調整の影響で販売が低調だった。一方、中国及び米国において四輪車電動ユニット用ベルト(EPSなど)の販売が好調だった。

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