ENEOSは2月26日、川崎製油所(神奈川県川崎市)のエチレン製造装置について、2027年度末をめどに一部停止を前提とした生産・供給体制の最適化に向けた検討を開始することを決定したと発表した。
同社は、第3次中計で「確かな収益の礎の確立」を実現することを掲げ、基盤事業である石油精製販売においては、安全操業および安定供給を大前提として、サプライチェーン全体の競争力強化に取り組んでいる。
国内石油化学製品の構造的な需要減退やアジアを中心とした国際競争の激化に加え、中国を中心とした石油化学装置の新増設と日本国内のエチレン需要減退により、エチレン製造装置は低稼働を余儀なくされる厳しい状況が続いている。石油精製販売・石油化学を取り巻くこのような様々な環境を総合的に勘案した結果、製油所・製造所の生産・供給体制の再構築が急務と判断し、今般、川崎製油所のエチレン製造装置の一部を停止することを前提に、生産・供給体制を最適化する検討を開始した。この検討により、エチレン製造装置の稼働率向上および固定費削減による事業強化を目指す。同社では今後も安定供給を前提とした安全操業に努めるとともに、装置の停止により捻出される用地や設備を活用した事業を検討していく。
2025年03月04日