三菱ケミカルグループは3月25日、SNF Groupと同社が保有する機能性高分子材料の原料であるNービニルフォルムアミド(NVF)の製造技術についてライセンス契約を締結したと発表した。
SNF社は、新たに建設したフランス・ダンケルクのプラントにおいて、同契約に基づいた製造技術を用いて2025年6月から商業運転を開始する予定としている。
NVFは製紙薬剤や水処理剤、石油採掘助剤の原料となるモノマーとなる。同社グループは、独自のNVF製造プロセスを開発し、1993年に世界で初めて自社技術による商業生産を行った。
同社グループが保有する知的財産を含む無形資産を活用することで、製紙業界や水処理業界をはじめとしたさまざまな業界における環境負荷の低減に貢献していく。
SNF社は水溶性ポリマーの設計・製造に強みを持つ化学企業となる。同契約によって高付加価値なNVFモノマーおよびその誘導体を製造・加工することが可能となり、製紙の強度、耐久性、リサイクル性を向上させることで、サーキュラーエコノミーの実現に貢献していく。
2025年03月26日