横浜ゴムが生物多様性で討議 ネイチャーポジティブテーマに

2025年04月02日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは3月31日、第11回「生物多様性パネルディスカッション」を3月12日に、オンラインで開催したと発表した。
 今回は「ネイチャーポジティブに向けて私たちができること」というテーマのもと、パネリストに日経ESGシニアエディターで東北大学教授の藤田香氏、司会進行役にエコロジーパス取締役で江戸川大学講師の北澤哲弥氏を招いた。当日は、同社グループ社員をはじめ、行政や企業、NPOや市民活動団体など51カ所から多数の方々が参加した。
 「生物多様性パネルディスカッション」は、生物多様性保全の大切さを考える機会として毎年開催している。今回のイベントでは、藤田氏の「工場で取り組むネイチャーポジティブを考えよう」という基調講演に続き、同社グループの生物多様性保全活動や新城工場、ヨコハマタイヤリトレッド北海道事業所の具体的な取り組みを紹介した。最後は質疑応答など活発なディスカッションが行われ、参加者全員で保全活動への理解を深めた。
 2022年12月の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)においてネイチャーポジティブの新たな国際目標が示され、日本でもその実現にむけた具体的な行動計画が策定されるなど、世界的にネイチャーポジティブに向けた活動が活発化している。
 同社はこうした活動に賛同し、2023年1月より国際イニシアティブ「TNFDフォーラム」および「生物多様性のための30by30アライアンス」に参画している。
 また、グローバルな植樹活動「YOKOHAMA千年の杜」、生産拠点での水質や動植物のモニタリングと保全活動、天然ゴム農園でのアグロフォレストリーの推進、地域住民への啓発活動などを通じてバリューチェーンでの生物多様性保全に取り組んでいる。
 同社はサステナビリティ経営のスローガンとして「未来への思いやり」を掲げ、事業活動を通じた社会課題への取り組みにより、共有価値の創造を図っている。

藤田香氏

藤田香氏

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