三洋化成、LLP契約を締結 DHL系に物流業務委託 

2025年04月02日

ゴムタイムス社

 三洋化成工業は4月1日、ロジスティクス業界のグローバルリーダーであるDHLサプライチェーンと、日本国内における5年間のリード・ロジスティクス・パートナー(LLP)契約を締結したことを発表した。DHLは、同社の物流子会社である三洋化成ロジスティクスが担ってきた同社および同社グループの国内物流機能を継承し、効率的かつ持続可能な物流業務の実現を目指す。

 同LLP契約の下、DHLは、同社および同社グループの国内5拠点(名古屋、衣浦、鹿島、京都、川崎)の工場内物流拠点において、入荷、保管、出荷、付加価値サービス、輸配送管理サービスを包括的に提供する。これにより、倉庫業務の最適化、輸配送業務の改善、国内配送ネットワークの統合、業務プロセスの標準化、効果的な管理手法の確立などを推進し、同社および同社グループのコスト削減を実現する。

 また、日本の物流業界が直面する労働力不足と輸送キャパシティの制約に対応し、持続可能な物流基盤の確立を推進する。具体的には、倉庫管理や輸送状況をほぼリアルタイムで可視化できるDHLの貨物追跡ツール My Supply Chainや、POWER BIなど、データドリブンな意思決定を可能にするデジタル技術を活用し、業務の効率化と継続的な改善を促進する。さらに、DHLの他の顧客との共同物流ネットワークの活用に加え、政府が推進する化学品ワーキンググループへの参加を通じて、安定した物流サービスを提供するとともに、ドライバー不足や輸送効率化の課題を克服する。

 加えて、生産、物流、販売におけるサプライチェーン全体の効率化と柔軟性の強化を目指し、主要業績評価指標を活用した品質・コスト管理の可視化、業務プロセスの標準化を推進することで、サプライチェーン全体を包括的に管理し、同社が需要変動に迅速かつ柔軟に対応できるよう支援する。

 同社は、DHLとの戦略的パートナーシップを通じ、物流効率化による環境負荷低減とサプライチェーン全体の強靭化を図るとともに、経営資源の選択と集中を通じて、持続的な成長を目指していくとしている。

契約締結の様子

契約締結の様子

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