日本ゼオンとVisolisは4月4日、2024年3月に両社で締結したMOUに基づき実施してきた、バイオイソプレンモノマーおよび持続可能な航空燃料などの商業化検証がこのほど完了し、次なるステージとなる生産設備の建設準備段階へ移行することを決定したことを発表した。生産設備は、Visolisが開発した発酵プロセスで生産した中間製品を原料とし、化学プロセスでバイオイソプレンモノマーおよびSAFを商業規模で生産するもので、建設地については、現在複数ある候補地の中から検討を進める。
同社が2022年12月にCVCを運営するZeon Venturesを通じ、Visolisに投資を行って以降、両社では次世代バイオベースマテリアルの開発と量産化に向けて強固な協力関係を築いてきた。今回のフィージビリティ・スタディにより、Visolisの技術競争優位性が検証されたことを踏まえ、両社はバイオイソプレンモノマーとSAF生産のスケールアップに向け、更に緊密に協力していくこととなる。具体的には、バイオマス由来のイソプレンモノマーとSAFの研究開発は引き続きVisolisで行い、同社は、商業生産に必要な設備の詳細設計、立地評価、許認可申請等を担う。
両社は、今後も商業生産および製品の市場提供の早期実現に向けた取り組みを継続していくとしている。