三井化学、公開買付け成立 DNAチップ研を完全子会社化

2025年04月10日

ゴムタイムス社

 三井化学は4月8日、2025年2月4日に東京証券取引所スタンダード市場に上場されているDNAチップ研究所の普通株式を公開買付けにて取得することを決定し、2025年2月5日より本公開買付けを実施していたが、2025年4月7日をもって終了し、本公開買付けに応募された株券等の総数が買付予定数の下限以上となったため、公開買付開始公告及び公開買付届出書に記載のとおり、応募株券等の全部の買付け等を行うことを発表した。

 同社は長期経営計画「VISION 2030」において、事業ポートフォリオ変革を基本戦略として、高成長・高収益のグローバルスペシャリティケミカル事業と、競争力のある誘導品を中核としたサステナブルなグリーンケミカル事業の2つを大きな柱とする、真のグローバルスペシャリティカンパニーを目指している。成長領域の1つとして位置づけられるライフ&ヘルスケア・ソリューション事業は収益のボラティリティが小さくコロナ禍においてはもちろんのこと、現在まで着実に成長している。今後も、オーラルケアや整形外科、検査・診断を取り扱うメディカル領域を、ビジョンケア材料を核としたライフケア、農業化学品を核としたウェルネスに次ぐ第3の収益の柱として育成するため、積極的な資源投入や、M&A・社外提携による新規参入領域の事業基盤獲得を図っている。

 DNAチップ研究所と同社は2023年より資本業務提携を通じて、新規テーマの開発推進や、両社の検査・診断事業の拡大を検討してきた。今後の両社のさらなる成長を目指すにあたり、DNAチップ研究所を同社の完全子会社とすることで、同社経営資源の効率的かつ積極的な投入や、一体で綿密に連携した事業運営が可能となると判断したことから、本公開買付けを実施した。

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