東洋紡エムシーは4月15日、2025年2月12日付開示資料の通り、溶融紡糸法によるポリフェニレンエーテル単体の繊維化技術を世界で初めて確立したが、この繊維化技術の開発で得られた知見と同社が有するノウハウを生かして、このほど「有機溶剤可溶型PPE」を開発したと発表した。
開発品は、高分子量のPPE単体を汎用溶剤に溶解させている。従来、低分子量のPPEを溶解させた溶液では、分子量を高めるために乾燥工程の後に熱処理工程を加える必要があったが、この開発品では乾燥工程のみで高分子量体を得ることができ、塗膜強度の向上などが期待される。
開発品の用途としては、PPEが有する耐熱性、絶縁性、低誘電特性などを生かして、耐熱性を備えたコーティング剤や電子材料用の接着剤などを想定している。同社は引き続き、開発品のさらなる高機能化を図るとともに、用途探索を進めていく。
2025年04月16日