帝人フロンティアは4月17日、酢酸セルロースを原料に使用することで、環境汚染問題の解消に貢献する海洋生分解性と、見た目も美しい高い透明性を有しながら、従来の酢酸セルロースを使用したストローよりも太い直径での設計が可能なストローを開発し、今般、アサヒ飲料のテイクアウト用ストローに採用されたと発表した。
この生分解性ストローは、ネクアスの酢酸セルロース樹脂「ネクアスオーシャン」を原料とすることによる海洋生分解性と透明性に加え、同社が有するポリマー加工技術などを活用した製造工程条件の最適化によって、従来困難であったタピオカ入り飲料やゼリー飲料にも使用できる11mmの太い直径を実現した。
また、日本バイオプラスチック協会の「海洋生分解性バイオマスプラ」マークも取得している。
このたび、これらの特長が認められ、アサヒ飲料が和歌山県白浜町と締結した包括連携協定にもとづき白浜町の関係者と共同で開発し飲食イベントで提供される「南紀白浜三ツ矢オリジナルドリンク」のテイクアウト用ストローに採用された。
今後も、アサヒ飲料と共同で、このストローを白浜町のプロモーションイベントや観光施設などへ展開していく予定。
同社は、環境戦略として「THINK ECO」を掲げ、生分解性と実用性を両立するPLA(ポリ乳酸)樹脂「ビオフロント」を開発するなど、幅広く環境配慮型の素材や製品を展開している。このたび販売を開始した生分解性ストローもこの戦略に沿ったもので、今後、生分解性能を有するプラスチック原料から製品まで幅広く展開するとともに、さらに環境負荷低減に貢献するソリューションを提供していく。
2025年04月18日