三井化学は4月21日、大牟田市と「雨水貯留浸透施設整備等に関する基本協定」を締結したことを発表した。
大牟田市では、令和2年7月に発生した豪雨をうけて策定された「大牟田市排水対策基本計画」に基づき、流域の関係者全員が協働して被害の減少・軽減を目指す流域治水への転換に向けた多層的な取り組みを進めている。その排水ハード対策の一環として貯留浸透施設が挙げられ、この度、同社大牟田工場が所有する早鐘グラウンドを当該施設として整備していくことで合意し、2025年4月18日に基本協定を締結した。本設備は2026年2月に完工の予定。
協定の目的は、流域治水の考え方に基づき、大牟田川流域の流出抑制に寄与する貯留浸透施設を整備し、流域全体の治水安全度の向上を図ること。
協定の内容は、雨水貯留浸透施設の整備及び維持管理に関すること、雨水貯留浸透施設の整備に係る費用に関することについてとなる。
貯留浸透施設の整備にかかる費用は1800万円程度(大牟田市、福岡県、国より5/6の補助あり)、雨水貯留量は500立方メートル以上となる。
国土交通省の防災・安全交付金を活用して民間事業者が行う貯留浸透施設の整備は「全国初」となる。同社は豪雨時の大牟田市中心市街地における浸水被害低減に向けた取り組みを通して地域に貢献していくとしている。