帝人グループは、独立行政法人産業技術総合研究所(以下「産総研」)が主体となり、東日本大震災で被災された気仙沼の方々の自助プロセスを継続的にサポートする「気仙沼~絆~プロジェクト」における企業連携体である「産総研スマートライフケアコンソーシアム」に参画し、1月27日のオープニングイベントから始まるこの取り組みに、排水処理装置とカーテンを寄付することにした。
「気仙沼~絆~プロジェクト」は、産総研の研究者が気仙沼の被災者の人々と寝食を共にすることで課題の発見・分析を行い、復興に協力できる団体・企業などと連携して、その現実的な解決を模索する取り組み。このプロジェクトのスタートとして、気仙沼市街地より3~4Km離れた山間部の仮設住宅で暮らす人々の利便性向上のため、仮設住宅地内にトレーラーハウス3台を設置し、店舗および多目的ハウスとして住民の方々に提供することになっている。
このたび寄付する排水処理装置は、トレーラーハウスにおいて発生する排水処理を目的として設置するもので、昨年10月より気仙沼市鹿折地区の応急処理施設として無償提供しているものと同様の多段式生物処理装置「MSABP」のコンテナタイプ。トレーラーハウスというモバイル特性と、比較的小規模な排 水処理量という当該施設のニーズに、「MSABP」の特性が合致したことにより、このプロジェクトでの活用が決まったという。
一方、このたび寄付するカーテンは、帝人ファイバーが展開する蓄熱保温性に優れたポリエステル繊維「ヒートエナジー」を使用したレースカーテンと難燃ポリエステル繊維「スーパーエクスター」を使用したドレープカーテン。「ヒートエナジー」は、特殊な炭素系無機微粒子を配合した素材で、太陽光を熱 エネルギーに変換することにより、寒い冬でも温かさを保ち、暖房効率の向上に寄与する。
これまで同グループでは、東日本大震災の被災地に対して、義援金や毛布・マスクなど生活支援物資の提供、および酸素ボンベや酸素濃縮装置など在宅医療機 器の無償提供など、総額5億円以上の支援を行っている。同社はこれらのソリューションが被災地復興の一助になることを強く願っており、これからも被災地の復興支援に貢献していきたいと考えている。