2011年1―11月期のゴム製品生産実績がまとまり、年間の生産実績見込みを日本ゴム工業会が発表した。それによると昨年年間の生産量は144万5300㌧、前年比0・4%増の微増となる見込み。震災により国内自動車生産が大幅減となり、タイ洪水では新車需要を中心に前年水準を割り込んだが、タイヤやベルト、高圧ホース生産などが堅調に推移した。本年の生産量見込みは146万8800㌧で、11年見込み対比1・6%増となっている。
昨年のゴム製品生産は、5月単月で自動車タイヤが市販用の販売好調で前年同月比11%増となり、全体でも同6・9%増と3ヵ月ぶりにプラスに転じた。夏以降は前年実績をやや上回る水準で推移したが、11月はタイヤが同1・5%減と3ヵ月ぶりに、ゴムホースは同2・0%減と4ヵ月ぶりに、さらに工業用品も同2・5%減と再びマイナスとなり、全体で同1・7%減と7ヵ月ぶりに前年同月実績を下回った。
この結果、1―11月期のゴム製品生産実績は132万3546㌧、前年同期比0・7%増とわずかながらプラスを維持した。一方、輸出(重量ベース)は10月、11月と2ヵ月連続で前年実績を割り込んだが、1―11月累計では前年同期比1・7%増の増加。
同期の出荷金額については自動車タイヤ、総ゴム靴、ゴムベルト、医療用品の4品目が前年実績を上回り、全体では2兆864億円、前年同期比4・2%増となった。
日本ゴム工業会では、1―11月期のゴム製品生産実績を基に、12年年間の生産量見込みをまとめたが、それによると全体で144万5300㌧、前年比0・4%増とした。08年実績比では87・5%であり、過去最高の07年実績比では86・1%の水準。
本年の新ゴム消費予想量は146万8800㌧、11年実績見込み比1・6%増とわずかながらプラスと予想された。
品目別にみると、タイヤ類は120万640㌧、前年比0・4%増、工業用品類は24万7250㌧、同7・9%増などとなっている。