三井化学(株)は、岩国大竹工場において、ハイドロキノンの生産能力を1千トン/年(+8.7%)増強することを発表した。2013年6月に完工予定で、増強後の生産能力は12万5千トン/年になる。
ハイドロキノンは、主に、重合抑制剤、ゴムの老化防止剤の原料、顔料などに使用される。重合抑制剤として使用されるアクリル酸、メタクリル酸メチル及びアクリロニトリルの需要はアジアを中心に世界的に堅調であり、今後も需要の伸長が期待されているが、それに伴いハイドロキノンの需要も伸長し、需給はより一層タイトに推移することが予想されている。
同社は、世界最大規模のハイドロキノンプラントを岩国大竹工場に有しており、既に供給力はアジアトップ。今回の増強により、更に競争力を向上させ、伸長するハイドロキノンの需要を取り込み、アジアトップメーカーとしての供給力をさらに強化する。